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午後23時、アメリカ南部にて
アメリカのテキサス州ヒューストンに駐在する筆者が当地にて感じた様々な事柄をお伝えします。
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メコンを遠く離れて
うちのオフィスで、アメリカ人と日本人に次いで多い民族は何だと思うだろうか?本ブログに最も頻繁に登場するラティーノだろうか?世界中のどの地域でも急速に増えている中国人だろうか?そのどちらでもない。答えはベトナム人である。例えば、僕にアメリカの会計の本をくれた、頼れる我らが会計士もベトナム人だ。

正確な統計は確認していないが、ヒューストンに在住するアジア系の人たちの中で、ベトナム人の占める割合は決して少なくない。僕個人の経験としても、ヒューストンに来てから何度か、ベトナム人に間違えられた時にはかなり驚いた。東アジア以外の海外では、他の民族に間違えられたのは圧倒的に中国人であることが多かったからだ。(もっとも、学生時代インドを放浪していた時に限っては、真っ黒に日焼けしてヒゲを長く伸ばしていたために、よくネパール人に間違えられていたが…)

アジア系の商店が多いBellaire(べレア)という通りについて言っても、ヒューストンの首都高とも言うべき環状線、Belt 8とぶつかる辺りにはチャイナタウンが広がっているが、そこから西に行くと、通りに沿って長くベトナム人街が広がっている。アルファベットの上下に独特の補助記号をつけたベトナム語の看板を見ると、すぐにそこがベトナム人街であることがわかる。日本語や中国語、タイ語の看板は、本国では母国語の文字で書かれているのに対して、ベトナム語の看板は本国でもアルファベットで書かれているために、夜、色とりどりのネオンに照らされたベトナム人街を通ると、まるででサイゴンやハノイにいる様な気分にさせられる。

といっても、アメリカにおけるベトナム人の歴史は決して古くない。国勢調査によると、1964年の時点でアメリカ全体でのベトナム人の人口は603人に過ぎなかったという。アメリカでのベトナム人の人口を一挙に増やしたのは、もちろんベトナム戦争である。

1975年、南ベトナム開放民族戦線の大攻勢により南ベトナムの首都サイゴンが陥落してベトナム戦争が終結すると、旧南ベトナムからアメリカに、1975年の1年間だけで13万人という規模で、ベトナム難民が流れ込んだ。そして、そうした人々の移動は、同じく共産主義政権が誕生していた隣国のカンボジアはラオスも巻き込んで、インドシナ難民の大きな流れとしてその後何年も続くことになる。

それから40年弱の時が過ぎ、アメリカにおけるベトナム人は、クリント・イーストウッドが2009年に映画、『グラン・トリノ』で描いた様に、白人社会から差別と偏見の目で見られることもあると同時に、ベトナム戦争というアメリカ人にとっては数少ない正当化が難しい経験を背景に、罪悪感の入り混じった感情を持たれることもあるという。しかし、僕がテキサスで出会ったベトナム人個人個人は、学生時代、アメリカから遠く離れたメコンデルタの地で出会った人々と同じく、総じて明るい。

例えば、僕が愛車の328iを買ったBMWのディーラーでは、営業担当も、営業部長もベトナム人だった。僕の担当をしてくれたHo氏の運転で試乗をした時、彼が制限速度55マイルの道路で、驚くような急加速により100マイル以上を出し、「どうだ、これが駆け抜ける喜びだよ(BMWのキャッチフレーズ)」と言わんばかりに、満面の笑顔を僕に向けた時、僕はこの車を買おうと決めたのだった。

写真はうちのオフィス行きつけのベトナム料理店「VIBE」。深夜までベトナム人でにぎわっている。

Vibe.jpg


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この記事に対するコメント
異文化に触れる事は自分の成長につながりますね。
ベトナム人は温和な感じがします。優しいですよね♪アベトナム人が営むネイルサロンも多いのでは?2007年に一人旅でベトナムへ行きましたが、戦争の爪痕があんなにも残っている事に衝撃を受けました。色々見た中でアメリカ人捕虜収容所が深く心に刻まれました・・・
【2013/03/14 09:56】 URL | ANGIE #- [ 編集]


ANGIEさん、コメントありがとうございます。
よくご存知ですね!仰るとおり、ベトナム人が経営するネイルサロンはヒューストンに多いです!日本人だからか、ベトナム人相手だと安心するんです。
一方で、ベトナムのベトナム戦争関係の博物館はかなりリアルですよね。優しさの中に秘められた根深い苦しみを暗示させます。
【2013/03/15 12:03】 URL | タツヒコ #- [ 編集]


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アメリカのテキサス州ヒューストンに駐在する商社マンです。

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